スネの筋肉をバンバン叩きたくなるよう強い張りを感じるランナー、結構おられます。
張りを通り越して足首あたりまで痛みが生じることもあります。これはスネ(脛骨)の外側の筋肉、前脛骨筋の障害です。この原因と解決法をご紹介します。
スネの張りの原因、前脛骨筋とは
前脛骨筋はスネの前を覆い、内くるぶしの前を通過して足底の内側、土踏まずのあたりに至ります。
前脛骨筋の働き
この前脛骨筋はつま先を持ち上げる動き(背屈)と足首を内側に捻る働き(内反)をします。
背屈(つま先を上げる)
内反(親指を内側に捻る)
この動きをしたら、問題のあるスネの前の筋肉に力が入るのを実感出来ると思います。
なぜ前脛骨筋が張ったり、痛むのか?
理由は2つあります。
理由1 足を持ち上げて前に出そうというフォーム
マラソンなどの長距離走では膝を上げる、つま先を前に出そうという意識は必要ありません。正しい姿勢、重心の位置で走れば、足の着地位置は自ずと自分の骨盤上に定まるので無理につま先を持ち上げて前に出す動きにはなりません。前脛骨筋はあまり使いません。
しかし猫背や腰折れでお尻が落ちるような姿勢になると
猫背
腰折れ尻落ち
無理に足先を前に押し出さないと進まないから前脛骨筋を大いに酷使することになるのです。
理由2 フォアフット系ランナーが着地時にニーインする。
フォアフットで着地する高速ランナーがひとつ間違えると発症します。
フォアフット真横
このように膝が正面に向いていれば問題はありません。
正面写真ok
しかしこの動画のように膝が内側に倒れこむと発症の恐れがあります。
すでに収縮して硬くなっている前脛骨筋を捻るようにストレスをかけることになるのです。このニーイン状態は前脛骨筋痛以外の障害の誘因になります。この傾向のあるランナーは要注意です。
前脛骨筋痛解決法2
まず着地時の膝の向きに注意してジョグをするのが有効です。膝がまっすぐ足の中指と同じ方向を向くイメージです。これを確認します。
あるいは筋力的な問題で着地時にぶれるような場合は大腿四頭筋を鍛えるのが有効です。これは以前ご紹介したをご参照下さい。https://sub3coach.com/plantar-fasciitis
ジョギングをしながら是非チェックしてみてください!
前脛骨筋の痛み、張りに対してご自分で出来るケアについて、2019年9月18日のブログでご紹介しました。よろしければこちらも合わせてご覧ください。
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