暑さも去り、いよいよ本番レースに向けて練習の強度も上がってきますね。そんな時に注意すべきは「ケガ」ですね。調子が良くなってきた時に足が痛くなるのは良くある話です。
さて市民ランナーの「ケガ対応、練習再開のポイント5つ」まとめてみました。たくさんのアスリートの治療経験、自分自身の経験に基づき簡潔にまとめてみました。
痛みの出現から48時間はアイシング
「足が痛くてまともに走れない」となったら、まずアイシングです。
スポーツ障害の治療は初動が大切です。患部の炎症を抑えるためにアイシングを行います。痛み出してから48時間が勝負「90分に1回15分」を目処に冷やして下さい。
患部にアイスパックを当てる方法
コンビニ袋にロックアイスを入れて中身を真空にして患部に密着するアイスパックを自分で作ります。
患部に伸縮包帯などで密着させます。
足を氷水に漬ける方法
足関節付近のケガであれば、大きめのバケツに大量の氷を入れて浸けます。最初は泣きそうに辛いですが3分で感覚が麻痺して慣れます。ワタシは保冷剤で代用します。氷よりも使い回しが楽です。
注意!保冷剤を肌に当てるのは厳禁です。高い確率で凍傷になります。
日常生活での痛みがなければジョグ再開
患部の様子を見ながら3~4km程度のジョグで練習再開です。日常生活で痛みがあれば、走れる訳ないので無謀なジョグはやめましょう。ジョグ開始時には軽い痛み、違和感があるかもしれません。その際の判断基準は以下の通り。
①走っているうちに痛みや違和感が和らぐ場合、4kmまで軽くジョグ。
②走っているうちに痛みが増す場合、即中止でアイシングを行いましょう。
③変わらない痛みが続く場合、3km程度で諦めてアイシングを行いましょう。
ジョグ再開時に痛みあれば、1週間完全休足
②③のようにジョグをして痛みがあった場合、悪あがきせず完全休足です。なるべく足を使わない。治療院などで施術を受けるのも良いでしょう。走らないと焦るランナーがよくおられます。お気持ちわかりますが…1週間お休みしても大して失うものはありません。クセになる故障を抱える方が大きなリスクです。
練習再開はラン&ウォークでフォーム修正
①のようにジョグが出来たら患部への負荷を苦慮しながら、調整開始です。
ジョグではなく、ある程度スピードを上げて走ります。しかし復帰から間もないので連続して長い距離を走るのはやめましょう。500m走って、200mほど歩きます。この歩きながら考える時間が大切です。
ケガをした原因はおそらく走り方に問題があるのです。
左右のバランス、着地の癖、姿勢の崩れ、重心の位置など何か修正すべき点があるのです。患部には軽い違和感、痛みが残っているはずですから「何に気をつけて走ったら痛みが出ないのか」を観察して、いろいろ試してみましょう。これは理にかなった走り方を身につけるチャンスです。
なかなか自分ではわからない…という方は「ケガをしない走り方」習得のお手伝い致します。こちらまで。
500mのランニングを徐々に1000mまで伸ばして行きます。痛みがなくなったら200mウォークを挟まず連続的に走ります。
復帰後はフォームが乱れるハードな追い込みを暫くしない
フォームを崩さずに追い込む方法はこの2つです。
ペース走で少しずつ距離を伸ばす
目標タイムのペース走です。まずは3kmぐらいから開始です。中1日または中2日で1kmまたは2km距離を伸ばします。足の疲労感を加味して無理なく距離を伸ばしましょう。
少し抑えめのインターバル
心肺機能の低下はやはり気になりところです。インターバル走をケガ前よりも少し遅いスピードで行います。例えば1000m5本インターバルをキロ4”30ぐらいで行っていたランナーであればキロ4”50くらいの抑えめのスピードで走ります。力まず軽く走りたいところです。バランスの悪いフォームでバタバタ走りたくないのです。
ここまで来れば、故障前の状態近くまで軌道修正できました。ペース走を10km無理なく行えたら、インターバルも以前の速いスピードでトライしましょう。
この復帰プロセスで大事なことは、一度休む勇気と故障をした原因を考えながら歩く時間です。
ランニング指導ご検討の方はこちらまで。
お身体の不調でお悩みの方は柳鍼灸院にお気軽にご相談ください。ランナーの方はランニングシューズをご持参ください。ランニングフォームのチェック、リハビリメニューを処方する場合があります。