中臀筋
この筋肉が酷使されて張ってしまうのです。
まっすぐ起立できるように大腿骨を支えているお尻の筋肉は2つあります。
中臀筋より背面にあるのが大臀筋です。(青丸部分)この筋肉は人間の体の中で最強の筋肉です。
中臀筋が張ってしまう人はこの最強である大臀筋を使わずに中臀筋ばかり使うのです
なぜか…
骨盤が後傾すると大臀筋が機能しないからです。
こんな風に腰引けたような姿勢をしてみて下さい。いくら力を入れようとしてもお尻の背面(大臀筋部分)は硬くならないですよね。
一方、背筋を伸ばして骨盤を立てて、お尻に力を入れるとキュッと硬くなります。
中臀筋が張る人は「姿勢が悪くて大臀筋を活用出来ていない」のです。腰が折れているので大臀筋が働かずに、中臀筋を酷使しているのです。姿勢の悪いランナーは本来頼るべき大臀筋にきちんと仕事をさせずに走っているのです。
骨盤を立てる
対策です。背筋を伸ばして大臀筋に力を入れて下さい。続いてお腹を軽く凹ませて下さい。お腹を凹ませることで骨盤の立った状態を維持します。お腹を凹ませることをドローイングと言います。
さて歩行時に大臀筋を使う習慣を養います。歩きながらベルトの高さに手を当てて大臀筋に触れてみて下さい。
歩くたびに片方ずつ硬くなればOKです。綺麗に骨盤が立っている証拠です。これぐらいなら街中でさりげなく行っても大丈夫ですよね(笑)
背筋が伸びた綺麗な歩き方も身につきます。
2つ目の原因・着地のブレ
中臀筋は特に骨盤が横にブレないよう支える機能があります。中臀筋が麻痺すると骨盤が横方向に飛び出してしまいます。
健常者は横ブレに対して中臀筋が瞬時にバランスを整えます。
中臀筋が疲労するのはこの「横ブレ補正」を頻繁に強いるからです。
この動画のようにまっすぐ着地すれば脚は横にブレませんが
着地が緩んでいると「横ブレ補正」が行われます。長い距離を走れば、この補正のために中臀筋の疲労します。
着地の安定が必要なのです
着地の安定のために必要なトレーニングを以前ご紹介しました。
こちらの記事をご参加ください。
もう一つ大事なのは緩まない着地の技術です。
たくさんのランニングコーチが色々な表現で着地の技術を解説しています。意外と同じようなことを言っているのに、伝え方が随分と異なるようにも感じます。皆さんも幾つかの理論に触れて研究するのが良いと思います。
ワタシのおすすめは漫画家みやすのんきさんです。
みやすさんの走りのメカニズム解釈はとても面白いです。解剖学的なアプローチで骨格の構造、筋肉の働きをわかりやすく解説しておられます。
ワタシはランニングの前や疲れた時にこのストレッチをよく行います。
手軽で中臀筋がよく伸びます。是非お試しください。
張りの強い中臀筋に鍼治療を行うのは手っ取り早く有効です。張っている中臀筋を一度しっかり緩めてリセットし、着地を整える練習を行うのは有効だと思います。
皆さんが中臀筋をバシバシ叩きたくなる辛さが少しでも緩和されることを願っております!
ランニング指導ご検討の方はこちらまで。
お身体の不調でお悩みの方は柳鍼灸院にお気軽にご相談ください。ランナーの方はランニングシューズをご持参ください。ランニングフォームのチェック、リハビリメニューを処方する場合があります。