今回はワタシが積極的に取り入れている「峠走」のご紹介です。そして「足柄峠コース」をご案内します
ワタシは峠走に2つの効果を期待しています。
・後半に粘れる足の耐久力
・ストライドを伸ばしてスピードアップ
特に2つ目のストライドを伸ばしてグイグイ進んでいく感覚を養うのに魅力を感じます。体が重くて小さなストライドでチマチマ走るような不調に陥ると、峠走をカンフル剤にして復調を図ります。
峠走では最高到達地点から一気に10kmを最速で駆け下りる練習に主眼を置いています。キロ3”45から3”55くらいのスピードに押されるようにして、ストライドをグングン伸ばします。これは普段なかなか出来ない練習です。
そしてもう一つ。峠走終盤は太もも前(大腿四頭筋)などが着地の衝撃でパンパンに張ってきます。これは峠走を推奨する岩本能史さんが著書「型破りマラソン攻略法」で推奨する「着地力」の強化です。後半に粘れる足の耐久力強化に直結しています。岩本能史さんのこの本はなかなか興味深いです。
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足柄峠の他にもワタシは「日光いろは坂」をよく走ります。二つを比べると結構違いがあります。
足柄峠の良いところは下り坂の傾斜が程よく緩い点とヘアピンカーブが少ないところです。一気に走って下りやすいのです。
一方、いろは坂は急勾配のヘアピンカーブが連続します。この蛇行する下り坂を踏ん張りながら切り返して走ると、驚くほど脚がパンパンになります。「後半に粘れる足の耐久力」の訓練にはいろは坂の方がより向いています。
このように非常にいい練習ですが、峠走の導入ついてはご自身の脚力や故障の有無などを加味して、慎重に検討頂くのが良いと思います。
金哲彦さんは「故障のリスクがあるので市民ランナーには峠走は勧めないな…」と仰っていました。
金さんはリクルート時代の先輩。
確かに少なくともサブ4以上の走力がなければ、厳しいと思います。ただある程度の脚力があるランナーには「スピード感のリミットを外して飛躍するチャンス」となり得る魅力的な練習です。興味のある方は以下の要領で一度試してみてはいかがでしょうか。
・上り坂は決めたペースで走り切る。気合いでひたすら上る。安全な練習です。
・下りは比較的傾斜緩やかな下りを選んでスピードを上げる。ジョグを挟んでまた緩やかな下りでスピードを上げる。
新しい練習方法を取り入れたり、自分で考えたりするのもマラソンの楽しみ方だと思います。まずは安全な方法で峠走を始めてみて、皆さんに合ったオリジナルの峠の追込み方を編み出してみると面白いと思います。
続いて、足柄峠走のルートをご紹介しますね。
①JR山北町駅ほぼ直結「山北町健康福祉センター」に立ち寄ります。
手荷物を24時間出し入れ出来るコインロッカーがエントランスにあります。車で行くと大きな駐車場があります。ここが起点です。走り終わったら入浴できる「さくらの湯」がこの健康福祉センターの3階にあるからです。
②健康福祉センター隣接「山北鉄道公園」を右手に見ながらを線路に沿って進みます。
③国道729号に出ます。ここから足柄峠まではほぼ一本道です。国道246号の交差点は地下歩道で抜けると大きな橋に出ます。ここからいよいよスタート。まずは「洒水の滝」方面へ。
④洒水の滝入口を通過してさらにまっすぐ。のどかな住宅街・農地を抜けて突き当たると、いよいよ峠道に入ります。
⑤川沿いを走ることが多いです。
⑥スタートから8km程で三叉路に来ます。このまま真っ直ぐ行けば足柄峠に続きます。ワタシは左に寄り道して地蔵堂経由で「夕日の滝」で給水します。
⑦三叉路に戻って、再び足柄峠に向かいます。急勾配の道が続きます。
⑧ワタシは「見晴台」という展望台まで登ります。ここから下ると出発地点まで10km、一気に飛ばすにはちょうどいい塩梅の傾斜と距離だからです。
⑨あと1.5kmほどで万葉公園があります。さらに急勾配でヘアピンカーブが連続します。ここまで上るランナーもよくおられます。
峠走のご紹介いかがだったでしょうか?
多少なりとも、皆さんの峠走ご検討の際の参考になれば幸いです。
いよいよ本格的なマラソンシーズン突入ですね。楽しんでいきましょう!
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